想定している地震規模
現在全国各地で100年以上観測されていなかった大型地震が予測されており、次はどこの地域で起きるのかと不安を抱えている方も多くいらっしゃると思います。
阪神大震災で全半壊した家屋約21,000棟の95%が1981年(昭和56年)新耐震基準以前に建てられている「既存不的確建築物」だという事実。地震に対する耐震性・耐火性に関心が強くなり、地震大国の日本としては住宅には切っても切れないものになっています。
そして、自宅の崩壊で亡くなった人が、兵庫県下で87%にのぼったという事実。まさに「家に殺された」といっても過言ではありません。
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地盤と基礎の強さが、家の強さを支えています。家の耐震性は、地盤の強度に左右されます。いくら頑強な構造であっても、軟弱な地盤にそのまま建てられたのでは大きな地震に耐えられません。
地盤とは地面から深さ約100mまでの部分を指し、建物の総重量を支えるだけの強度が必要です。その強度が不足していると、建物が不均一に沈み込む「不同沈下」が発生したり、地震の際に建物の倒壊を招きます。そうならないように、家を建てる前には必ず地盤調査を行い、地耐力(地盤がどの程度の重さに耐えられるか)を確認する必要があります。ちなみに、無垢スタイルでは、戸建住宅向けの地盤調査でもっとも一般的な「スウェーデン式サウンディング試験」を採用しています。
01地盤調査・地盤改良
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耐震に関する工法について
柱+筋交い+構造用合板より、縦、横、斜め方向に強い構造体を実現しています。無垢スタイルの壁構造は、軸の耐力と面の粘り強さを合わせ持った頑強構造です。通常在来工法の2倍!あわせて基準以上の強力な接合金物を使用することによってさらに強度をアップしています。
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- すべての構造材に含水率20%以下の乾燥無垢材を使用
- 鉄筋を切らず、床下全周換気ができる基礎パッキン工法
- コンクリート基礎と45cm間隔の大引き
- 2階床下頑強構造
- 外壁通気屋根換気
- 軸組大壁工法
- 防虫効果のある炭塗布
- 剛床工法で地震に対して強度2.5倍の土台構造
木造住宅の弱点を補う耐震補強金具
接合部分をしっかり緊結し、正しく施工することが義務付けられています。
日本の木造住宅は「木造軸組構法(在来工法)」という工法で建てられています。柱や梁などの軸組を利用した骨組みで建造物全体を支える工法です。このような造軸組構法の場合、軸組と軸組のつなぎ目が弱点となります。地震・台風などの外的要因で家全体に強い圧力がかかり、つなぎ目が緩むことで建物の倒壊を招く恐れが生じます。そのつなぎ目の緩みを補い、耐震性能を強化する目的で耐震金具が取り付けられます。
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水平力に抵抗するための補強材である筋交いの接合部に取り付けられる接合金物です。
木造軸組工法の住宅では地震などの水平力に抵抗する補強材として筋交いを使用します。その筋交いが外れる事の無いように、筋交い金物を使用して筋交いの接合部をより強力に固定します。
01筋交い金物
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地震の時などに柱が土台から抜けないようにしっかり固定するための接合金物です。家の四隅部分など。地震のときに強く縦方向の力を受ける部分に取り付けます。
また、上下階の柱同士の緊結にホールダウン金物を使用する場合もあり、地震に強い住宅にするにはホールダウン金物やアンカーボルトを使用して土台や柱などの構造躯体を基礎にしっかり固定することが重要です。
02ホールダウン金物
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地震被害を縮小させる基礎/土台
地面と家をつなぎ地震の揺れを直接受ける『基礎・土台』が被害の縮小を左右します。
地面と面している『基礎』が、地震の揺れを一番最初に伝わる箇所で、その次に揺れが伝わるのが建物と基礎をつなぐ『土台』です。この2つが建物全体の倒壊を左右すると言っても過言ではありません。地震大国でもあり日本では頻繁に地震が起き、建物にダメージを与えることになります。しっかりした基礎・土台を設けることが、ダメージを抑え建物全体を長持ちさせることにつながります。
01耐久性を上げる工法
基礎の立ち上がりの部分の幅は、基準の120mmを上回る150mmとしています。従来の床下換気孔に代わる工法で、主筋を切らずに換気孔を確保し、従来のような切り込み型の基礎開口部とは比べ物にならないほど住宅の重荷に耐えることができ、耐震性の面からも信頼できます。また基礎中央に換気を取ることにより、全体に満遍なく通気を確保いたします。通気は、木材の特徴である呼吸を促すことにより、腐食を防ぎ、家を長持ちさせてくれます。
特徴
- 基礎の主筋をきることなく設置する換気孔
- 床束なしの基礎
- 基礎の立ち上がりの部分の幅は、基準の120mmを上回る150mm
- 配筋の間隔は通常30cmのところ、20cm。太さ0.3cm増し
02土台
45cm間隔に組んだ大引きの「剛床工法」で、地震に対して在来工法と比較すると約2.5倍の強度があります。
また、無垢スタイル建築設計の土台にはカビやダニが発生しにくく、シロアリを寄せ付けない無垢のヒノキ材を使用。また土台大引きに吸湿・防腐・防蟻の効果を発揮する、炭を液状化した物をに塗っています。
炭は多孔質構造、アルカリ性、吸着性が高く、ミネラルが多いという性質を持っています。その炭の持つ力を効率良く最大限に生かす為、液状化した炭を塗布し、構造を長持ちさせます。
地震エネルギーを吸収し揺れを抑える制震装置
耐震だけでなく制震を施すことで強固で柔軟な建物となりより被害を軽減してくれます。
地震で家が揺れた続けた場合に家の構造に変形などがないよう揺れのエネルギーを制震装置が吸収し、大きな揺れを抑えることで全体の損傷・損壊を抑えてくれます。地震だけでなく台風などの強風にも有効です。
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制震ダンパーは地震の被害を抑えるために、壁や柱などの接合部に設置する装置です。繰り返しの揺れに強い制震ダンパーは、特殊性ゴムにより伸び縮みすることで地震エネルギーを熱エネルギーに変換し地震エネルギーを吸収します。
01制震ダンパー
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建物の揺れを抑制する工法
現在の大半の住宅で採用されている耐震工法は、地震対して建築物が倒壊せず、住民が避難できることを前提に建物の強度で、揺れに耐える構造です。1回目の地震に対しては有効ですが、何度もくる大きな地震に対して不十分です。より安全なお住まいと資産性を確保するためには「制震」が重複な要素であると言えます。「制震」とは、建物内部に制震ダンパーという制震部材を組み込み、地震の揺れを吸収する構造です。
耐震 | 制震+耐震 | 免震 | |
特徴 | 壁を硬くすることで揺れに耐える | 揺れを吸収し抑える | 揺れを建物に伝えない |
大地震時の変形 | 倒壊しない程度 | 耐震の変形の最大50%低減 | 耐震の変形の最大90%低減 |
地震の制限 | 制限なし | 制限なし | 軟弱地盤では適していない |
費用 | 義務 | 低コスト | 高コスト |
制震措置の特徴
制震ダンパーは耐力壁に比べ、特殊高減衰ゴムが伸びることでより大きな変形でも損傷しないことが確認されており、繰り返しの地震にも効果を発揮できることが実証されています。
繰り返しの地震に強い
損傷状況の確認試験では、建物の構造体に破損をさせる変形(2階の床が約14㎝移動)で、ビスが抜き出した程度です。筋かいや合板では、破壊されるため余震に対応出来ませんが、制震ダンパーは繰り返しに効果を発揮します。
取り付けは簡単
在来軸組工法であれば、全ての住宅に施工可能です。木質系の筋かいとほぼ同じ納まりなので、取り付けにあたって特別な技術や工具は不要です。
メンテナンスフリー
制震ダンパーは約60年相当の耐久性を確認しています。特殊粘弾性ゴム単体ではなく製品化しているTRCダンパーにて性能を確認しています。経年変化は非常に小さく耐久性は充分であることと、破断面も粘弾性体破壊であり接着性も充分であることを確認しています。
物件ごとの設置効果を確認
制震シュミレーション(解析ソフト)により物件毎にダンパーの設置効果・設置本数・設置場所が確認できます。
接合強度をさらに上げるピン工法
ピン工法で接合部分の不安を解消し、さらに地震や災害に強い家になる。
木造軸組工法(在来工法)は構造部材である柱や梁を接合し、その接合部分に負担が集中する欠点がありました。その接合部分はほぞとほぞ穴を加工して接合するため、その部分に断面欠損が発生し、接合部の強度に不安がありました。しかし、ピン工法専用のドリフトピンという金具で接合することで、断面欠損を発生させることなく、強度がさらに上がり、精度の高い施工が必要となるため狂いのでにくい家を建てることが可能になります。
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柱の断面欠損が少なく、結合が強固であり、耐震性に優れたピン工法を通し柱と化粧梁に採用。在来工法とのハイブリッド工法としています。意匠性が高いだけでなく耐震性能,耐結露性能の向上に有効です。
01ピン工法
断面欠損率の高い通し柱に30tの荷重に耐える
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柱と梁の接合部に繰り返し荷重を加える試験でも、在来工法と比較すると高い耐力があることが証明されています。さらに、地震時の揺れや、複合応力に対する安全性についても高い性能を発揮いたします。
02柱と梁の結合
住まいの耐震性をさらに高める
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自然の力を最大限活かしたナチュラルブレス工法
世界最古の木造建築、法隆寺をはじめ、歴史ある神社仏閣の建築様式を学び、その伝統技術と知恵を現代建築に取り入れた結果生まれたのが、無垢スタイルの「ナチュラルブレス工法」です。自然の力を最大限に活かし、地震や災害に強い構造で、大切な家族を守ります。